>>内閣府「宇宙スキル標準(決定版)」に宇宙大学・宇宙検定が掲載されました

【宇宙大学】宇宙への挑戦が切り拓く、地球の未来/黒須スペース&サステナビリティ社長 黒須 聡氏【内閣府 宇宙スキル標準 掲載】

世界の宇宙業界の最前線を見ている
黒須氏だからこそ語ることのできる
「宇宙開発×SDGs」が描く
未来へのヒントとは💡

こんな人におすすめ

✅宇宙ビジネスとSDGsの具体的なつながりを知りたい人
✅企業や組織でサステナビリティ推進に関わっている人
✅新規事業や社会課題解決のヒントを探している人

内閣府「宇宙スキル標準」との関連性

気づくセミナー宇宙大学と宇宙検定は、内閣府 宇宙スキル標準に掲載されています。

今回の黒須氏の講演と、宇宙スキル標準との関連性を考察しました。

領域専門性カテゴリ スキル項目 スキル項目の説明
5 ビジネスモデル設計 ・製品・サービスの価値定義から提供、収益化に至るまでの仕組みを構想・設計することができるスキル。
・具体的には、顧客セグメント、提供価値、チャネル、顧客関係、収益の流れ、主要資源・活動・パートナー、コスト構造等の設計スキルが該当する。
・特に、宇宙分野においては、輸送サービス、衛星観測、通信サービス、地理空間情報の提供など多様な価値提供手段が存在し、事業開発までに多くの投資や期間がかかることや、顧客層も多様であるなどの業界特性に鑑み、ビジネスを設計するスキルが求められる。
8 社会実装化 ・技術やサービスの社会への展開・定着に向けた活動を行うことができるスキル。
・具体的には、実証実験の設計・実施、関係機関や地域社会との連携、制度・規制への対応、導入支援等のスキルが該当する。
・特に、宇宙分野においては、新たな技術やサービスの社会的な意義や活用方法、期待される効果を明確に示し、制度整備や社会受容性の確保とあわせて、ユーザーの理解と活用意欲を高める取り組みが求められる。
118 新規顧客開拓 ・新たな顧客層を発掘し、事業機会を創出するスキル。
・具体的には、市場調査、ターゲティング、アプローチ戦略の策定、初期提案・関係構築などのスキルが該当する。
・特に、宇宙分野においては、非宇宙分野との接点を見出し、社会課題と結びつける提案力や、海外顧客開拓を行うための語学力も求められる。

参考:内閣府 宇宙スキル標準 スキル一覧

講演者からのメッセージ

宇宙開発から地上の課題解決(SDGs)まで」と聞いて、何を思い浮かべるだろうか?
ロケットを華々しく打ち上げ、はやぶさの様に3億kmを旅する壮大な宇宙の話と、CO2削減の様な環境問題が何の関係があるのかと感じられるのではないだろうか。

横河電機でサステナビリティ担当オフィサーを務める傍ら宇宙事業を立ち上げた講師が、その経験から、宇宙で生まれる技術・知見が、どの様に地上の課題解決に役立つかを解説する。

本講演では、まずは宇宙ビジネスの現状を紹介する。そして、地上に無い新たな価値を持つ宇宙を活用した「宇宙 x SDGs」の解説後、実際に地上の課題解決に貢献するソリューション例を紹介する。

第143回 気づくセミナー 宇宙大学

■開催日:2026年1月23日(金)

■講演テーマ
宇宙への挑戦が切り拓く、地球の未来
-宇宙開発から地上の課題解決(SDGs)まで-

■講演者
黒須スペース&サステナビリティ合同会社 社長
黒須 聡氏

■進行サポート
宇宙大学コミュニケーター 萩原 宙氏

■告知
Peatix:https://peatix.com/event/4755871

アーカイブ動画

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レポート記事

「宇宙への挑戦が切り開く地球の未来」。このタイトルを見たとき、正直なところ少し壮大で、ロマン寄りの話を想像していました。しかし、実際に講演を聞いてみると、その内容は非常に現実的でした。宇宙開発とSDGsの関わりについて、黒須スペース&サステナビリティ合同会社社長の黒須聡氏にお話しいただきました。

前半では、地球環境を巡る厳しい現実が語られました。特に印象に残ったのが、かつて世界有数の湖だったアラル海の事例です。国家主導の政策によって水資源が過剰に利用された結果、広大な湖がわずか数十年でほぼ消滅してしまいました。これは自然災害ではなく、人間の判断が引き起こした「人災」です。「人間は本当に地球を壊せるのか」という問いに、これ以上ない答えを突きつけられた気がしました。さらに、地球には限界があるという「プラネタリー・バウンダリー」の考え方も紹介されました。気候変動や生物多様性など、すでに安全圏を超えてしまった分野が増えているというデータを見ると、努力しているつもりだけでは状況は改善しないことがよく分かります。

続いて、話題は宇宙へと移ります。 宇宙は一見すると遠い世界に感じられますが、実は宇宙から地球を俯瞰することで、初めて気づけることが多くあります。宇宙飛行士が共通して語るのが、地球の美しさと同時に感じる「大気の薄さ」です。わずか100kmほどの薄い層の中で、約80億人の人類とすべての生命が共存している。その事実を実感すると、環境を守る責任を強く感じるようになります。これは「オーバービュー効果」と呼ばれるものです。この薄さは、よくリンゴの皮の厚みに例えられるほど繊細なものです。

講演では、宇宙の価値が大きく3つに整理されていました。一つ目は、人工衛星による俯瞰的な視点です。広い範囲を定期的に観測し、人の目では捉えきれない情報まで把握できます。二つ目は、微小重力などの極限環境です。地上では不可能な研究や技術開発が可能になります。三つ目は、月面などでの「限界設計」です。資源を極限まで無駄にできない環境だからこそ、究極の循環型社会が求められます。

こうした宇宙の技術は、すでに地上で役立てられています。人工衛星を使ったダムの監視や水道管の漏水検知、宇宙ステーションでの医療研究など、宇宙発の技術が私たちの暮らしを支え始めています。特に興味深かったのは、月の社会は「究極のサーキュラーエコノミー」になるという考え方です。物資の輸送コストが極めて高い月では、完全なリサイクルなしに生存することはできません。そこで生まれる技術や仕組みは、地球の気候変動対策や資源循環にも直結する可能性を秘めています。

宇宙を考えることは、地球を考えることにつながる。宇宙開発は決して夢物語ではなく、地球の未来を守るための、極めて現実的な挑戦なのだと強く実感した講演でした。

執筆:中小企業診断士 永岡 伸一

講演者&司会者 プロフィール

講演者

黒須 聡(くろす さとる)氏
黒須スペース&サステナビリティ合同会社 社長

【プロフィール】
慶應義塾大学経済学部卒。
横河電機株式会社にて海外市場開拓や事業企画などに従事。
オランダ、シンガポール駐在。
取締役専務執行役員を務めた後、2019年に国際宇宙大学(ISU)へ留学。
これを契機に宇宙ビジネスの世界へ転身し、宇宙事業開発室を設立。
2023年に室長職を後進に引き継ぎ、エグゼクティブ・メンターに就任。
同年、「黒須スペース&サステナビリティ合同会社」を設立。
企業でのサステナビリティ推進責任者として国連SDGs関連会合などに参画した経験を活かし、宇宙で培われる技術や知見を地上の課題解決に応用することで、持続可能で豊かな社会の実現を目指している。

国際宇宙関連団体や学術組織にも広く関与し、オーストリアのウィーンで設立されたMoon Village Associationでは理事および月面市場開発コーディネーターを務めるほか、UNISEC(大学宇宙工学コンソーシアム)Global理事、日本マーケティング学会理事、一般社団法人CROSS U(宇宙ビジネス共創プラットフォーム)サポーターとしても活動中。

公式サイト:https://crossspacesb.com/


司会進行

Călin Paula(カリン パウラ)氏
宇宙大学アンバサダー

【プロフィール】
【出身】ルーマニア、ブカレスト
【卒業】奈良女子大学 文学部 人文社会学科
【日本居住】 約9年(2016年~現在、ずっと関西です)
【趣味】星空観察、フィールサイクル、瞑想、宇宙大学のイベントに参加することなど

好きな言葉は“wonderlust”。遠くへ行きたい、見たことのない場所を見たいという願望を表すこの言葉には、世界をいろいろな角度から見て、より深く理解したいという人間らしい感情が込められていると思います。

日本が好きな理由は数えきれないほどありますが、そのなかでも一番好きなのは、まるでパズルのピースのような「日本語」です。幼い頃に見たペルセウス座流星群を見た感動をきっかけに、宇宙への関心が芽生えました。日本語を学び、日本での生活という夢を叶えた今、再び心は宇宙に向かっています。

この広い宇宙と人間のつながりを、少しでも深めることに貢献できたら嬉しいと思い、日々学び続けています。

instagram : Pau11c

 

萩原 宙(はぎはらそら)氏
宇宙大学コミュニケーター

【プロフィール】
【出身】鹿児島県
【学歴】九州大学理学府物理学専攻 修士号取得
【来歴】鹿児島→福岡→徳島→佐賀(現在)→?
【好きなもの】宇宙論、宇宙開発、ソフトロボット、脳科学、「The Big Bang Theory」、「バイリンガルニュース」、イラスト、粘土造形、etc

「『時間』に終わりと始まりがあるのか」というのが幼いころからの一番の問い。
映画「Back to the Future」をきっかけに、科学者を志す。
しかし現実に対する憧れの相対速度は想像以上に大きく、科学者になるという夢は僕の重力圏を離れて宇宙の彼方へ。
代わりに世間と科学者のギャップを埋めるべく、サイエンスコミュニケーターに。
すると不思議なことに、就職先で元・JAXAの方に出会い、宇宙への招待券を手渡される。
現在、宇宙のどこかを漂う夢を追って、終わりのない旅の途中。
座右の銘は『パニクるな』

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