
宇宙飛行士の先生のような存在、宇宙飛行士訓練インストラクタの張替真理亜さんにお話しいただきました。
聞きなれない職業ですが、宇宙飛行士が宇宙で活躍するために欠かせないのが「宇宙飛行士訓練インストラクタ」。宇宙飛行士の悩みにも寄り添う、カウンセラーのような役割も果たします。
宇宙業界の最前線で働く張替さんに、今回は今の時期にぴったりな「旅行」の話をしていただきました。
ただの旅行ではありません!
宇宙旅行です。
宇宙旅行に行った気分になれる楽しい時間でした。
講師からのメッセージ

写真:SPACE WEEK2025にて
春休みの思い出に、ご家族で楽しめる宇宙のバーチャルツアーはいかがですか?
目的地は、今どきの宇宙飛行士の職場「国際宇宙ステーション」。
現役の宇宙飛行士訓練インストラクタがご案内する、リアルなエピソード満載の1時間10分です。
第60回 気づくセミナー 宇宙大学(動画あり)
■開催日:2022年4月4日(月)
■講演テーマ:春休みは家族で!バーチャルツアー宇宙旅行 ~国際宇宙ステーションのSDGs~
■講演者:有人宇宙システム株式会社 宇宙事業部 宇宙飛行士訓練インストラクタ 張替 真理亜氏
■告知ページ:https://peatix.com/event/3200602
▼動画はこちらです。
春休みは家族で!バーチャルツアー宇宙旅行 ~国際宇宙ステーションのSDGs~
内容の要約
1. バーチャル宇宙旅行の行程
参加者は地球からISSまでの旅を仮想体験します。
・羽田からフロリダ州ケネディ宇宙センターへ移動
・ロケット発射後、約10分で無重量状態に到達
・ISSはサッカー場ほどの大きさで、地球を約90分で一周
2. ISSでの生活と仕事
ISSは各国の管制センターにより24時間運用されています。
・内部は配線が多く、病院のような匂いがする
・無重力下では手すりを使って移動
・主な仕事は「研究・発信・修理」の3つ
1.宇宙での実験(例:野菜栽培、メダカ観察)
2.宇宙の魅力を発信(動画や教育活動)
3.船外活動(故障箇所の修理など)
3. 宇宙での驚きと体験
・EVA後の宇宙服からは燃えた金属のような「宇宙の匂い」がする
・地球を足元に見ると、落下しそうな恐怖を感じることもある
4. SDGsと長期滞在の課題
ISSから地球を眺めることで、「地球は一つしかない」という意識が高まる。
今後の宇宙探査に向けて挙げられた課題
・医療体制の整備(月や火星では帰還に時間がかかる)
・無重力が人体に与える影響の研究
・宇宙ゴミの回避・回収技術の開発
・環境に優しいロケット燃料や再利用技術の推進
5. これからの宇宙ニュース
・ISSは朝や夕方に肉眼で観測可能
・若田宇宙飛行士が今秋に5度目の宇宙飛行予定
・来春には新たな日本人宇宙飛行士が誕生予定(将来的には月・火星へ)
まとめ
宇宙での生活は、まるで深海基地での研究に似ています。過酷な環境の中で科学を探求し、地球の未来を考える貴重な活動であることが伝わりました。
張替 真理亜氏 プロフィール

2008年、「きぼう」日本実験棟の運用・訓練を担う民間企業JAMSSに入社。
「きぼう」日本実験棟の訓練インストラクタとして、世界各国の100名以上の宇宙飛行士を担当。
訓練のリモート化が進み、宇宙飛行士のワークライフバランス改善に貢献していることにやりがいを感じている。
一児の母。子どものいるパパ&ママ宇宙飛行士と、子育てトークをすることが密かな楽しみ。

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