2025年第1回目の宇宙大学は、台湾の宇宙ベンチャー企業を率いる、HelioX Cosmos社CEOの張 懐謙(Bill Chang)さんにご登壇いただきました。今年も、「宇宙大学新年の顔」としてお話しただくことができ、うれしく思います。
2024年12月、和歌山県串本町から打ち上げられたカイロス2号の運用に携わり、夢と現実を目の当たりにした経験から、お話しいただきました。
司会進行は、宇宙大学に登壇されたこともある、宇宙広報団体TELSTARの千葉俊彦さんです。
第124回 気づくセミナー 宇宙大学(動画あり)
■開催日:2025年1月10日(金)
■講演テーマ:宇宙産業の現実を背負った夢 ~日本宇宙ビジネスと歩んだ今とこれから~
■告知ページ:https://peatix.com/event/4246222
■講演者:HelioX Cosmos CEO 張 懐謙氏(Bill Chang氏)
▼動画はこちらです。
https://youtu.be/tROWq2H3E7c
2019年から、民間企業が主導する新しい宇宙開発・宇宙ビジネスである「ニュースペース」が誕生し始めた台湾の宇宙業界。政府が民間企業に委託して宇宙産業を推し進める流れができてきました。そんな中、TASA 台湾国家宇宙センターと連携し、働きかけ、台湾の宇宙ビジネスの発展に貢献し続けているのが張さんです。
2024年12月に和歌山県串本町の「スペースポート紀伊」から打ち上げられたカイロス2号機には、TASAのペイロード(荷物)も乗せられていたため、TASA職員と駆けつけた張さん。
ロケットが打ち上げられたときの美しい光景に感動し、その後の結果を受け、精神的なショックは相当大きかったご様子。ですが、現実の重みを背負いながら、新しい希望、新しい思いを抱え走って行きたいと、ひと言ひと言かみしめるようにお話ししてくださいました。
以前は宇宙飛行士になりたいという夢を持っていた張さんの、現実を背負っていなければ「夢」ではないと思う、という言葉が印象的でした。
張 懐謙さん 関連記事(動画あり)




登壇者&司会進行者 プロフィール
登壇
張 懐謙(チョウ カイケン)氏(Bill Chang氏)
HelioX Cosmos CEO
【HelioX Cosmosとは】
HelioX Cosmosは、台湾における唯一の月-地球経済圏事業開拓をはじめ、人工衛星打ち上げ、宇宙機材実証とライフサイエンス実験、宇宙教育そして宇宙記念飛行サービスを総合的に提供する宇宙ビジネス会社です。
公式サイト:HelioX Cosmos Co., Ltd.
【実績】
2021年 台湾史上初の月面ミッション発足
2021年1月 台湾宇宙局TASA(旧NSPO)と人工衛星打ち上げ
2021年・2022年 台湾初の宇宙ステーションにおける宇宙ライフサイエンス実験を完遂
2022年 MAGOKOROXと連携し、宇宙記念飛行サービスとして台湾の中高生の祈念メッセージカードを宇宙へ打ち上げ実施
2023年 2024年の月着陸ミッションに全力投球
2024年 日本民間ロケット会社と初の月面着陸ミッション実行
【プロフィール】
【卒業】東京大学大学院 工学系研究科建築学専攻
【日本居住】8年半(2006年~2015年)
【好きな日本の食べ物】納豆、かつ味噌煮、お汁粉、つくだ煮、基本的には合わない食べ物はありません(笑)。
【好きなことわざ】「やればできる」「神様は乗り越えられない試練は与えない」
【好きな日本の場所】和歌山県紀伊大島、愛媛県松山市、福岡市、大分県由布市、長野市善光寺、住んでいた所は東京都西東京市(田無)です。
司会進行
千葉 俊彦(ちば としひこ)氏
宇宙広報団体TELSTAR 渉外
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科
【プロフィール】
宮城県涌谷町出身。小学5年生の頃に見たテレビ番組「情熱大陸」で山崎直子さんの特集を観たことをきっかけに宇宙飛行士を志す。
2021年5月、TELSTARへ入会。宇宙フリーマガジンのマネージャーとしての活動の他、渉外班として外部との交渉、資金の獲得に従事。
2023年1月(東京理科大学3年生時)より代表に就任、「地方と首都圏での情報・機会の格差」を打開し、より学生が生まれ育った場所に関係なく夢を追い続けられる社会を実現すべく、学生団体の立場から挑戦をしています。
2024年4月に大学院へ進学。現在もTELSTARの活動に従事。
Facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100008014008354
TELSTAR:https://spacemgz-telstar.com/
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