
航空宇宙自衛隊への改称が閣議決定され(2026年6月26日)、日本の安全保障において「宇宙」がかつてないほど話題となっています。そんな今だからこそ聞いてほしい、「気づくセミナー 宇宙大学」のリアルセミナーを開催。
日本の安全保障の最前線、航空自衛隊「宇宙作戦団」から現役の運用班長がご登壇。
「宇宙と防衛って、どう関係あるの?」という基本から、人工衛星の安定利用や宇宙の安全確保の取り組みまで分かりやすく解説。明るくきれいな「SHIBUYA J LOUNGE」での開催です。
宇宙の未来を身近に感じてみませんか?
当日は、うれしいお土産もご用意しています🎁
オンライン配信・YouTube配信の予定はありませんので、ぜひ会場まで足をお運びください。
※こちらの宇宙大学は終了しました。
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こんな人におすすめ
✅宇宙と日本の安全保障・防衛のリアルな現状を知りたい方
✅日常生活を支える人工衛星の重要性や、将来の宇宙利用に興味がある方
✅専門知識はないけれど、宇宙作戦団(航空自衛隊)の活動に関心がある方
講演者からのメッセージ

宇宙はもはや夢や研究の対象にとどまらず、私たちの生活や安全を支える重要な領域となっています。
通信、測位、気象観測など、日常生活に不可欠な多くの機能は人工衛星によって成り立っており、その安定的な利用は国家の安全保障とも深く結びついています。さらに、宇宙機能は、現在日本が抱える様々な社会課題を解決する手段としても注目されています。
本講演では、航空自衛隊宇宙作戦団の隊員として、宇宙が「新たな作戦領域」として認識されるようになった背景や、宇宙空間で想定される脅威、日本がどのように宇宙を守ろうとしているのかについて、できるだけ分かりやすく解説します。
専門的な知識がない方にも、宇宙と防衛の関係、そして将来の宇宙利用の姿を身近に感じていただける内容です。
🔵宇宙作戦団ホームページ
http://www.mod.go.jp/asdf/ssa/
第148回 気づくセミナー 宇宙大学

■開催日時:2026年7月16日(木)18:00~
■会場:東京都渋谷区渋谷1-8-3 AND CROSS BLDG. 3F SHIBUYA J LOUNGE
■講演テーマ
宇宙が防衛の最前線になる時代 宇宙領域から見た日本の安全保障と未来
■講演者
航空自衛隊 宇宙作戦団第1宇宙作戦群第1宇宙作戦隊
運用班長・一等空尉 長﨑 航太氏
■告知
https://spaceuniversity-20260716.peatix.com
主催:一般社団法人 宇宙産業機構&宇宙大学
共催:自衛隊東京地方協力本部渋谷Jラウンジ
宇宙大学レポート

明るく開放的なガラス張りの施設「SHIBUYA J LOUNGE」にて、宇宙作戦団×宇宙大学のセミナーがスタート!

ほとんどの皆さまが開始時刻前にお越しくださり、定刻通りのスタートとなりました。
この日は、湿度が高い真夏日でした。そこで、冷えたミネラルウォーターを受付で1本プレゼント。参加者の皆さまを気遣い、冷蔵庫でしっかり冷やしてくださったSHIBUYA J LOUNGE様に感謝です。

うれしいことに今回多くのお申込みをいただき、席数を増やし、満席での開催が実現。高校生からシニアまで、幅広い年代の方にご参加いただくことができました。

宇宙産業機構 代表の矢崎からごあいさつ。「私たちは地球生まれの宇宙人。このことを意識すると行動が変わり未来が変わるので、宇宙は自分には関係ないという方がいたらぜひ伝えてほしい。」というメッセージ。

共催いただいた自衛隊東京地方協力本部の野澤所長より、「SHIBUYA J LOUNGE」という場所は何か?というご説明と、ごあいさつをいただきました。

当機構の顧問とシニアアドバイザーからも、一言ずつごあいさついただきました。全員、宇宙業界、宇宙産業に精通するスペシャリストです。
左から、
顧問 山敷 庸亮氏(京都大学大学院 教授)
顧問 大野 琢也氏(鹿島建設株式会社)
顧問 柳川 孝二氏(公益財団法人 日本宇宙少年団 相談役)
法律顧問 本間 由美子氏(弁護士法人GVA法律事務所 弁護士)
シニアアドバイザー 小玉 祥司氏(元日本経済新聞 編集委員)

そして、本日の講師、航空自衛隊 宇宙作戦団の長﨑 航太様のご登場!講演のスタートです。

長﨑様は、一般隊員として北海道の放射線部隊からキャリアをスタートされ、奈良での幹部候補生学校を経て飛行隊に配属。3年前までは輸送機の操縦教育に携わり、現在は、同盟国・同志国との連絡調整や、膨大なデータを処理する運用システムの維持を担当されています。
「宇宙にはもともと興味があったのか?」という点が気になっていたところ、なんと小学生の頃、日本宇宙少年団(YAC)入来VERA分団に所属されていたと判明。当時「M-Vロケット」の打ち上げを直接見た経験が、宇宙関連の仕事に憧れるようになった原点だったとのことでした。
この日は偶然にも、同組織理事の上垣内様、相談役の柳川様もご参加されており、貴重なご縁となりました。

長﨑様からは、大きく分けて次の4項目について解説いただきました。
1.宇宙の基礎
2.生活との関わり(宇宙と人工衛星)
3.宇宙におけるリスク
4.防衛省の「宇宙を守る」取り組み
宇宙についてふだん意識しないという人もいますが、私たちは、無意識のうちに宇宙機能のユーザーとなっています。人工衛星が、生活と切っても切り離せない存在だという例がいくつか挙げられました。
【天気予報】
静止軌道にある気象衛星「ひまわり」のデータが不可欠です。
【位置情報】
スマートフォンの地図アプリやナビゲーションは、GPSや「みちびき」などの測位衛星によって支えられています。
【社会課題の解決】
少子高齢化に伴うバス運転手不足などの課題に対し、ドローンの無人運転や自動走行技術が期待されています。これには誤差数センチ単位の正確な測位情報が必要で、宇宙技術が社会実装の鍵となります。
そして、人工衛星が利用する軌道は、高度によって4種類あります。
【低軌道(LEO)】
高度2,000km以下。主に地球観測やリモートセンシング(写真撮影)に利用されます。最近ではSpaceXのStarlinkが有名です。
【中軌道(MEO)】
GPSなどの衛星測位システム(GNSS)に利用されます。
【静止軌道(GEO)】
高度約36,000km。地球の自転速度と一致しているため、地上からは止まっているように見えます。通信衛星や気象衛星に有利な軌道です。
【準天頂軌道(QZO)】
日本が開発した「みちびき」が描く8の字型の軌道。ビルや山の多い日本において、常に天頂付近に衛星を配置し、測位精度を向上させるために構築されています。

また、現在の宇宙空間は、宇宙環境の変化に伴い、以下の「4つのC」で表される厳しい状況にあることを学びました。
・Contested(戦闘領域化)
・Congested(混雑): 宇宙物体の増加、デブリの脅威
・Competitive(開発競争・民間主導の加速):ビジネスとしての宇宙利用
・Critical(必須): 社会の重要インフラ・作戦運用の必須基盤
宇宙における2大脅威も、押さえておきたい大切な知識です。
【スペース・セーフティ(宇宙の安全)】
爆発的に増え続けるスペースデブリ(宇宙ゴミ)の問題。デブリは秒速約8kmという猛烈な速度で移動し、これは、わずか1分で東京から大阪間に到達するほどの速度です。100g程度の破片であっても、衝突すれば大型バスが突っ込んでくるほどの破壊力を持ち、衛星を完全に破壊する恐れがあります。
【スペース・セキュリティ(宇宙の安全保障)】
対象国による「キラー衛星」やASAT(衛星攻撃兵器)実験の脅威です。特定の衛星に接近するRPO(近傍接近運用)、電波妨害(ジャミング)、レーザー攻撃、高出力マイクロ波など、他国の衛星機能を物理的または電子的に妨害する技術が顕在化しています。

日本は、宇宙領域の重要性を鑑み、防衛体制を段階的に強化。それに伴い、部隊の規模は拡大し、名称も改変されています。
2020年5月 宇宙作戦隊
↓
2022年3月 宇宙作戦群
↓
2026年3月 宇宙作戦団
記憶に新しいところでは、2026年6月に、航空自衛隊の名称が「航空宇宙自衛隊」へ変更されることが発表されました。
府中基地(東京都)や防府北基地(山口県)を拠点とし、宇宙状況把握(SSA/SDA)や、独自のSDA衛星の運用、システムのサイバーセキュリティ維持、電波妨害状況の把握などを行うことも宇宙作戦団の任務です。
果てしなく広がる宇宙空間、そして迫り来る様々な脅威。そのため、自衛隊単独では宇宙を守り切ることは難しいのが実情です。
JAXAとの知見共有や、米軍・同盟国とのデータ連携、さらに国内の衛星運用事業者とのコンタクトを通じて、デブリとの衝突回避を支援するなどの宇宙交通管理(STM)的な役割も担います。

講演の終盤。
宇宙は国境のない領域であり、各国の責任ある行動が求められます。防衛省・自衛隊は、宇宙という重要なインフラを安定的に利用できるよう、今後も監視体制の構築と国内外の連携を強化していきます。
という、長﨑様からの心強いメッセージで締めくくられました。

あっという間の時間でしたが、参加者の皆さまは、前のめりになり耳を傾けてらっしゃいました。

途中で実施したワークショップでは、5つのグループに分かれディスカッションを行いました。長﨑様からのお題は、「もし、宇宙の交通整理がなかったら、私たちの生活はどうなる?」。

参加は自由とお伝えしたところ、なんと全員が参加!長﨑様、SHIBUYA J LOUNGEの野澤様、渡部様もグループに加わり、それぞれ盛り上がってのディスカッションタイムが繰り広げられました。

渡部様には、今回の「宇宙作戦団×宇宙大学」実現へ向け、ご尽力いただきました。
ディスカッション後は、それぞれのグループ代表による発表タイムです。短時間だったにも関わらず、皆さましっかりまとめ、わかりやすく発表してくださいました。最年少で参加された高校生Rさんも発表。発表後、長﨑様より講評をいただきました。

講演終了後は、懇親会です。
ロケット・衛星・探査機などの研究開発に携わり、現在は民間主導の宇宙活動を応援している稲谷芳文氏から、乾杯のごあいさつをいただきました。

和やかに歓談しながらの時間はあっという間に過ぎ、中締めは、「リアル宇宙兄弟」として知られる上垣内茂樹氏よりご挨拶をいただきました。上垣内様は、日本初の宇宙飛行士選抜時の訓練プログラム構築に取り組まれました。

長﨑様、このたびは大変貴重なご講演をありがとうございました!
(代表の矢崎と、記念のツーショット写真)

皆さまと、記念撮影。
今回、運営サポートしてくださったiSIO宇宙学生団体の後藤槻成さん(FSIF所属)、大下知輝さん(SDF所属)、川﨑隆弘さん(SMJYC所属)、井出優理さん(SMJYC所属)、ありがとうございました🚀

SHIBUYA J LOUNGE様から、オリジナルのおしゃれなデザインのミネラルウォーターと乾パン、他にもいろいろなグッズを参加者プレゼントとしてご提供いただきました。
会場提供と合わせ、多大なるご協力をいただきありがとうございました!
登壇者 プロフィール

長﨑 航太(ながさき こうた)氏
航空自衛隊 宇宙作戦団第1宇宙作戦群第1宇宙作戦隊 運用班長・一等空尉
【プロフィール】
鹿児島県十島村出身。
小学生時代の2006年から2008年にかけて宇宙少年団(入来VERA分団)に所属し、航空宇宙分野への関心を深めた。
2006年には内之浦宇宙空間観測所においてM-5ロケットの打上げを見学し、目の前で打ち上がるロケットの迫力と、その背景にある高度な技術や挑戦に強い感動を覚えた。
この体験は強く印象に残り、その後も宇宙への憧れを持ち続ける原点となっている。
所属期間中は火薬ロケットや水ロケットの製作、鹿児島大学天文台の見学など、様々な宇宙体験を通じて科学技術への理解を深めた。
鹿児島育英館高等学校を経て、駒澤大学文学部を卒業。
2019年に航空自衛隊に入隊後、当初は高射部隊に所属し、防空任務に従事した。
2020年に航空自衛隊幹部候補生学校を卒業後、輸送機操縦課程へ進み、航空部隊での勤務を経験。
2024年から宇宙部隊に配属され、現在は運用班長としてSSA(宇宙状況把握)を担当し、関係機関との連携を通じて宇宙空間の安定的かつ安全な利用を確保する任務に従事している。
宇宙が新たな安全保障上の領域となる中、「宇宙を守る」という視点を一般の方にも分かりやすく伝えることを大切にしている。


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