第1弾は、誰でも行ける宇宙旅行 ~ロケットの次の進化~
第2弾は、”ムーンビレッジ” 月に社会を作る 人類の宇宙進出について考える
そして、第3弾の今回は、日本の宇宙科学・発展の系譜 「はやぶさ」などを例に
というテーマで、JAXA 宇宙航空研究開発機構 名誉教授の稲谷 芳文氏にご講演いただきました。
宇宙輸送、月面社会に続き、稲谷先生の宇宙人生を作り上げてきたと言っても過言ではない科学技術の世界。稲谷先生が活躍されていた頃のJAXAと、現在のJAXAの違いにも触れられました。
ディスカッションタイムでは、宇宙を目指す中学生男子に、「上から降って来るものを待つのではなく、自分がしたいことをしてつかみ取ろう」という熱いメッセージを送られました。
稲谷先生からのメッセージ
日本の宇宙科学は1950年代に大学の自主的な研究として始められた。
いわゆるペンシルロケットから始まり、宇宙空間に到達。
その後1960年代から70年にかけて「おおすみ」で世界で四番目の衛星打ち上げ国となり、科学衛星を次々に打ち上げるまでに発達した。
80年代にはロケットの大型化にあわせて惑星探査まで自力で行う能力を獲得し、天文や太陽系科学の分野で世界レベルの成果を創出するに至り、一定の分野では米欧日の3極と言われるまでになった。この間大学の研究所の事業として独自の方法や体制で発達を遂げた。
「はやぶさ」はその中で1990年代に生み出され、世界に先駆けて小惑星のサンプルリーターンを行ったミッションで、その時点での日本の宇宙科学の実施体制や成果創出のある種の到達点とも言えるだろう。
今回のお話では、「はやぶさ」が如何に生み出され実行されたかをビビッドに伝え、日本の宇宙科学のこれまでとこれからについて、みなさんと共有し議論したいと思います。
気づくセミナー 宇宙大学
第113回 気づくセミナー 宇宙大学
■開催日:2024年7月19日(金)
■講演タイトル:日本の宇宙科学・発展の系譜「はやぶさ」などを例に
■告知ページ:https://peatix.com/event/4036694
■講演者:稲谷 芳文氏
国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構 名誉教授
一般社団法人 宇宙旅客輸送推進協議会 代表理事
ムーンビレッジアソシエーション 理事
【動画】第3弾 日本の宇宙科学・発展の系譜「はやぶさ」などを例に
https://youtu.be/kBM6GyWdQgo
「第113回 気づくセミナー 宇宙大学」では、大きく以下の3つのテーマで解説いただきました。
- 日本の宇宙科学研究は、どのように始められ、実行されてきたか
- 宇宙科学ミッションのある種の典型的な例(はやぶさ)の紹介
- 宇宙科学の発展の経緯と現状、今後に向けて
【内容】
日本の宇宙科学・発展の系譜
日本の宇宙科学研究ことはじめ
宇宙科学における衛星打ち上げロケットの発展
日本の宇宙科学研究
宇宙科学における理学研究・工学研究
宇宙科学ミッションを支える体制
宇宙科学プロジェクトはどう生まれ、どう実行される?はやぶさを例に
時代背景
はやぶさの飛行の経過
はやぶさカプセルの帰還飛行最終段階
小惑星へ行って帰ってきました。
サンプル分析
今後に向けた課題
【はやぶさの総括】
ボトムアップの研究提案やアイデアからミッションへ
宇宙研と全国の大学研究者との共同による実行
多くの工学的挑戦と世界で初めて実行するための意思決定
人材育成機会と長時間の惑星ミッションの実行
世の中のサポート
「はやぶさ的なミッション」をいかに継続して実行するか?の議論
貴重な5本の動画を観ることができます。
【動画】第2弾 ”ムーンビレッジ” 月に社会を作る
▼詳細はこちら
https://spaceuniversity.jp/post-20240509/
【動画】第1弾 誰でも行ける宇宙旅行 ロケットの次の進化
▼詳細はこちら
https://spaceuniversity.jp/post-20240322/
メディア掲載
SPACE Media様
https://spacemedia.jp/news/12970
稲谷 芳文氏 プロフィール
稲谷 芳文(いなたに よしふみ)氏
国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構 名誉教授
一般社団法人 宇宙旅客輸送推進協議会 代表理事
ムーンビレッジアソシエーション 理事
【略歴】
宇宙科学研究所宇宙航行システム研究系 教授
東京大学大学院工学系研究科教授(併)
JAXA宇宙科学研究所副所長、特別参与などを経て退職、現在に至る
日本航空宇宙学会、AIAA各会員、IAA会員、日本ロケット協会会長 (2012,2013)
【プロフィール】
宇宙科学の世界でロケットや衛星・探査機などの研究をしてきました。
また、次の時代のロケットのあるべき姿を考え、宇宙への輸送をより一般大衆化するため、飛行機のように運航できる再使用型ロケットの研究をおこない、世界に先駆けて再使用型のロケットの離着陸実験を行うなど日本の研究活動を先導してきました。
この地上と宇宙空間との往復飛行の研究成果を生かして、小惑星からの帰還ミッションである「はやぶさ」のカプセルを作って、世界初の地球への帰還とサンプルの回収を成功させました。
現在では、これらの経験を活かして、民間主導の宇宙旅客輸送の推進や、月における人類の持続的滞在から人類の宇宙活動の将来像について議論するプラットフォームを主催し、世の中を前に進めるための発信を行なっています。
SLA 一般社団法人宇宙旅客輸送推進協議会
https://spaceliner.jp
月惑星に社会を作るための勉強会
https://www.jasma.info/moonvillagestudy/
7th GLOBAL MOON VILLAGE WORKSHOP & SYMPOSIUM
ムーンビレッジアソシエーション
https://mva2023.jp/
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