
🚀宇宙に保険は必須って知ってましたか?
盛り上がる一方の宇宙ビジネス。
だけど、いざ宇宙を目指すとなると、
リスクは地上とはケタ違いです。
その備えとして注目されるのが「宇宙保険」。
その道の第一人者が、わかりやすく解説します!
こんな方におすすめ
✔️ 宇宙保険について学びたい方
✔️ 宇宙ビジネスのリスクについて知りたい方
✔️ 宇宙産業に関わりたい、関わっている方
講演者からのメッセージ

昨今、宇宙ビジネスには多くの政府資金が投入され活況を呈しています。
宇宙が身近になりつつある一方で、宇宙ビジネスは地上と大きく異なる商習慣があり、リスクは地上とは比較にならない位に大きく発生頻度も高くなっています。
宇宙のリスクマネジメント領域で10年以上の経験を有する宇宙保険の第一人者である講演者が、「これから宇宙ビジネスに参入する方」、「既に宇宙ビジネスを行っている方」、「宇宙のアカデミアの方や学生など」にも分かりやすい内容で、「宇宙ビジネスのリスクマネジメントと宇宙保険」の説明を行います。
「分からなかったこと」や「知りたかったこと」など、質疑応答を通した丁寧な説明を聞ける貴重な機会です。是非とも聴講ください!
第139回 気づくセミナー 宇宙大学

■開催日:2025年10月24日(金)
■講演テーマ
宇宙ビジネスのリスクと「宇宙保険」 航空宇宙領域の上席スペシャリストがわかりやすく解説
■講演者
三井住友海上火災保険株式会社 宇宙開発チーム
上席スペシャリスト 林 洋史氏
■進行
宇宙大学アンバサダー カリン パウラ氏
宇宙大学コミュニケーター 萩原 宙氏
■告知ページ
https://peatix.com/event/4605796
アーカイブ動画
▼こちらの動画は10分公開版です。
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レポート記事
三井住友海上火災保険株式会社宇宙開発チーム上席スペシャリストである林洋史氏によるセミナー「宇宙リスクと宇宙保険」では、宇宙ビジネスの裏側にある“見えない安全網”について語っていただきました。
宇宙保険が支える挑戦の現場
日本の宇宙保険は1975年、NASDA(現・JAXA)の液体ロケット打ち上げに合わせて誕生。三井住友海上はその創設期から宇宙保険を担い、地上・打ち上げ・軌道上・賠償の4分野で宇宙開発を支えてきました。
林さんは「宇宙ビジネスは、夢だけではなくリスクの塊でもある」と語ります。宇宙輸送やロケット打ち上げは、極めて限られた事業者しか担えず、損害が起きても賠償されないのが一般的です。
さらに、衛星が宇宙で正常に作動するかどうかは実際に打ち上げてみるまで分からないという現実もあります。
こうした“予測不可能性”こそが、宇宙保険が必要とされる最大の理由です。
宇宙ビジネス特有のリスク構造
地上のビジネスと異なり、宇宙では「賠償請求権の相互放棄」が常識となっています。お互いに責任を問わないことで、巨大な損害リスクを抱え込まないようにしているのです。
さらに、情報を誤って扱うだけで罰金や禁錮に問われるケースもあり、情報管理そのものがリスクとなります。 また、宇宙賠償条約では「国と国」の間でのみ責任が問われるため、民間企業同士での法的救済が難しいのも特徴です。
結局のところ、宇宙事業者は「自分のものは自分で守る」しかない。だからこそ、リスクを保険で移転するという発想が不可欠になるのです。
林氏は「リスクをゼロにできない以上、保険は再挑戦を可能にする仕組み」と語り、リスクマネジメントの基本である「回避・低減・保有・移転」の中で、保険が果たす役割の大きさを強調しました。
未知への挑戦を支える保険の進化
三井住友海上は、世界でも20〜30社しかない宇宙保険引受会社の一つです。1975年に「きく1号」で日本初の宇宙保険を開発して以来、国内シェアトップを維持しています。
同社は、これまでになかった新しい保険商品に挑戦しています。月面探査に備えた「ルナインシュアランス(Luna Insurance)」は世界初の月保険として注目を集めています。JAXAと共同で開発中の宇宙旅行保険や、民間宇宙港(スペースポート)向けの賠償保険なども展開中です。
近年では、スタートアップから大手企業まで宇宙ビジネス参入が相次ぎ、トヨタの月面車開発などもその象徴といえます。
1000万円の小型衛星を打ち上げる時代、失敗すれば再挑戦が難しい。だからこそ、保険は“夢を続けるための仕組み”になります。宇宙保険は、挑戦者たちが何度でも立ち上がることを支援する、陰の立て役者となっているのです。
執筆:中小企業診断士 永岡 伸一
講演者&司会者 プロフィール
講演者

林 洋史(はやし ひろし)氏
三井住友海上火災保険株式会社 宇宙開発チーム 上席スペシャリスト
【プロフィール】
三井住友海上で唯一の航空宇宙領域の上席スペシャリストであり、宇宙ビジネスのリスクマネジメント推進やリスクヘッジの手法である宇宙保険の紹介活動を展開。
慶応義塾大学法学部航空法科目での講義を初めとし、講演や取材・書籍などでの紹介が多数。同社に入社後は、国土交通省を中心とした官庁・大手鉄道事業者・大手電機・自動車メーカーなどの担当を歴任。
ロンドンやシドニーでの駐在経験も有し国際経験も豊富で、Global Insurance Programなど国際的な保険手配の知識も有す。
一般財団法人日本宇宙フォーラム理事。
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)技術委員委嘱、経済産業省・NEDO懸賞金型事業委員を歴任。
公式サイト:https://www.ms-ins.com/special/space/
司会進行

Călin Paula(カリン パウラ)氏
宇宙大学アンバサダー
【プロフィール】
【出身】ルーマニア、ブカレスト
【卒業】奈良女子大学 文学部 人文社会学科
【日本居住】 約9年(2016年~現在、ずっと関西です)
【趣味】星空観察、フィールサイクル、瞑想、宇宙大学のイベントに参加することなど
好きな言葉は“wonderlust”。遠くへ行きたい、見たことのない場所を見たいという願望を表すこの言葉には、世界をいろいろな角度から見て、より深く理解したいという人間らしい感情が込められていると思います。
日本が好きな理由は数えきれないほどありますが、そのなかでも一番好きなのは、まるでパズルのピースのような「日本語」です。幼い頃に見たペルセウス座流星群を見た感動をきっかけに、宇宙への関心が芽生えました。日本語を学び、日本での生活という夢を叶えた今、再び心は宇宙に向かっています。
この広い宇宙と人間のつながりを、少しでも深めることに貢献できたら嬉しいと思い、日々学び続けています。
instagram : Pau11c

萩原 宙(はぎはらそら)氏
宇宙大学コミュニケーター
【プロフィール】
【出身】鹿児島県
【学歴】九州大学理学府物理学専攻 修士号取得
【来歴】鹿児島→福岡→徳島→佐賀(現在)→?
【好きなもの】宇宙論、宇宙開発、ソフトロボット、脳科学、「The Big Bang Theory」、「バイリンガルニュース」、イラスト、粘土造形、etc
「『時間』に終わりと始まりがあるのか」というのが幼いころからの一番の問い。
映画「Back to the Future」をきっかけに、科学者を志す。
しかし現実に対する憧れの相対速度は想像以上に大きく、科学者になるという夢は僕の重力圏を離れて宇宙の彼方へ。
代わりに世間と科学者のギャップを埋めるべく、サイエンスコミュニケーターに。
すると不思議なことに、就職先で元・JAXAの方に出会い、宇宙への招待券を手渡される。
現在、宇宙のどこかを漂う夢を追って、終わりのない旅の途中。
座右の銘は『パニクるな』

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