人工重力の第一人者、鹿島建設の大野琢也さんの第2回目の宇宙大学です。
人工重力施設に続き、宇宙での移動方法、移動手段についてお話しいただきました。
宇宙で移動するときの乗り物は、美しい動画で紹介されていて必見です。
「みそ汁が宇宙の大規模構造に見える」という、大野さんらしいエピソードも披露してくださいました。
第42回 気づくセミナー 宇宙大学(動画あり)
■開催日:2021年8月6日(金)
■講演タイトル:宇宙建築と交通機関
■告知ページ:https://peatix.com/event/1989662/
■講演者:鹿島建設株式会社 大野 琢也氏
▼動画はこちらです。
https://youtu.be/kaFnEwdyy-w
■テーマ
・天体上の施設間移動
・天体上から宇宙へ 宇宙エレベーター
・惑星間から太陽系外惑星へ
【天体上の施設間移動】
施設間ネットワーク(交通手段)の4大留意点
- 土地を乱さない
- 回転力の利用:ハンマー投げの原理
- エネルギーの最小化:位置・運動エネルギーの保存を利用
- 快適性
‥‥有軌道の交通機関が有効 → 軌道を利用した交通機関
土地を乱さない。
そこには、46億年もそっと静けさを保ってきた表面の価値を守らなければならない、月面環境の清浄を乱してはいけない、という大野さんの想いが込められています。
【惑星間から太陽系外惑星へ】
宇宙船が次のように変形すれば、宇宙旅行中も人工重力下での生活が可能
・静止状態のとき‥‥円筒形
・加速状態のとき‥‥すり鉢状
人工重力ネットワーク‥‥
1Gでつなぐことができれば、誰もが深宇宙へ行き、地球へ帰れるからだを維持できる
EXOKYOTO(エクソキョウト)
太陽系内惑星居住に向けて – 太陽系外惑星データベース
(京都大学HP)
https://www.exoplanetkyoto.org/martian-exploration/
大野 琢也さん 関連記事(動画あり)
https://spaceuniversity.jp/post-202107/
大野さんの提唱する人工重力の基本を知りたい方は、こちらをご覧ください。
大野 琢也さん プロフィール
1991年 神戸大学工学部建築学科卒業
1993年 神戸大学大学院工学研究科建築学専攻修士
1993年 鹿島建設入社、設計・エンジニアリング総事業本部
1997年 関西支店建築設計部
2020年 京都大学大学院総合生存学館非常勤講師
2023年 鹿島建設イノベーション推進室・宇宙担当
子供の頃から入社後に至るまで、人類の宇宙進出には重力が大切だと周りに説いて回るも、40年程だれにも相手にされず。
近年、月面居住や火星居住がまじめに議論されるようになり、医学的に低重力の問題点が指摘され始めました。
そのため人工重力が注目されるようになり、大学の非常勤講師までさせていただくようになりました。
周囲からは変わり者に見えるそうですが、実は普通です。
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